2018年度の診療報酬改定から学ぶ

2018年度の診療報酬改定では、「地域包括ケアシステムの構築」と「医療機能の分化・強化」がキーワードとされていました。

目指す方向性は病院完結型医療を脱することで、その先には地域完結型医療が見えています。そこで当改正の目玉となったのが、入院医療の再編です。それまでの入院費用は、看護配置など施設基準に応じて課せられる基礎部分でした。それが改正により、基礎部分に患者の重症度や医療機能に応じた実績部分が組み合わされることになったのです。すなわち、どのような患者さんにどのような医療を提供しているかで、診療報酬が変わるということになります。
中でも特筆すべきは、急性期一般入院基本料の存在です。7対1と10対1の一般病棟が統合されたことで、前者の病棟の削減が進むことになり、急性期病棟や病院で働く看護師の雇用機会が減少すると言われていました。

急性期病棟の雇用機会が減る中、地域包括ケア病棟では、在宅からの患者受け入れに対して高い点数が付けられています。また、回復期リハビリテーション病棟では、実績の良い病棟ほど高く評価されました。
診療報酬改定には、地域包括ケアシステムの構築の意図が見て取れます。そして、療養病棟は20対1に一本化され、医療の必要性が高い患者向けという色合いが濃くなりました。改訂では、介護医療院というものが新設され、他の介護施設との差別化が図られたのです。病院内の介護療養病床の廃止は、入院期間の短縮にもつながります。

このように、2018年度には在宅医療へのスムーズな移行が促進されていました。名称は「入退院支援」ですが、実際は退院支援などに対して診療報酬を手厚くするものです。通常2年に一度見直される診療報酬について、過去を振り返りながら未来を見据えて把握しておく必要があるでしょう。